ITead Studioへの基板発注

revised Dec. 16, 2011.

ITead Studio に基板を発注した、その顛末記。 いまさら書くようなものでもなし、と思ったがそうでもなかった。それと長穴加工の話。

ものごとのあしどり

11月18日         Orderする。Paypalから送金、発注番号を得た。Status は Processing になる。
11月18日         ファイルを送る。エラーになる。
11月21日         サーバの設定いじってファイルを再送。
11月22日         返信メール。工場へ送るよとの由。
12月 2日         発送通知。Status は Delivered になる。香港でtracking 可能になる。
12月 4日         日本で tracking 可能になる(日本に届いた訳ではない)。
12月 6日         到着。

MakePCBん時と違ってあしどりみても何が分かるということはない。 Order status が作業中/発送の二つしかないので、出足で躓いた身としては、ちょっと不安だった。

香港側は tracking情報が上書きされる: being processed for delivery → left Hong Kong for its destination てな感じで しかも更新された日時が出ないのでちと使い辛い。改良モトム。まあ left Hong Kong したころから日本側で追跡できるようになっちゃうんだけどさ。

SPF unauthorized mail is prohibited

メールエラーの内容↑ envelope-from と server の helo のほうのドメインの不一致。

SPF が fail するメールは巷に溢れている ... つーか、来るメールも SPF が None とか SoftFail とか そんなんばっかなんで、いっさい気にしてなかった。実際にハネるサイトは初めて見た。

というかですね、ITeadStudioさんトコからのメールも SPF が None なんですが。自分とこの設定もしとらんくせにヨソのをハネるんじゃねぇぞぉ。

現物写真

発注した基板はこんなもん。100x92mm, 0.8mm の基板。 ルールベースは 0.2mm/0.2mmなのでルール上は余裕がある ... んだかないんだかよくわかんないけど (6mil 使うと勝手にいじくられるって何やねん)。

左上の No. xxxx が発注番号になる部分で、そうシルクで記入して発注したが、そのすぐ右にある空間に ITeadStudio側で "0xxxx-10G10-0.8" と あらためて記入してきてた。グリーンレジストの 10cm x 10cm、0.8mm厚、ってか。

ふむ。表面にあらためて追加記入してくるということなら、今度からは裏表ひっくりかえして発注しよう。

計 11 枚。梱包は手の平サイズの小さいダンボール箱。発送地は香港の土瓜湾。 ためしにググるとPCB屋さんが複数あたる。そういう御土地柄のようだ。

シルク

けっこう細い線もおっけーなのだが、そんなに細くなくても、ゴミもカスレも多いな。 上図、中央ちょい下の "IC5" の右の線の切れが最大。シルクのゴミ量についてはこれまでのトップ。

ただし良いか悪いかという話とは別で、下部中央、IC3〜IC6の左辺のピンにかかるシルク、 下の項の gerbv の図にもあるようにピンにシルクがかかったままでガーバを提出しているんだが、 EzPCB だと線まるごと省略してきそうなところを律義にピン間にシルクを置いている (MakePCBの時はこういうのは無かったので分からん)。 シルクの管理は大変そうだ。

長穴加工

Milling加工の件を ITeadStudio のフォーラムからいくつか。
  1. Board outline and slot.
    → アウトラインはシルクに書いとけ、溝とかは .GML に入ってるよ。ただパネライズのための溝は禁止な。
       ... これ Fusion PCB の forum の奴じゃん。以下のコメントでごっちゃにしてるがイカンだろ。
  2. Slots for DC power connector
    → EAGLE での長穴指示は Millingレイヤで外形を描く (註: ガーバ上は .GML に入る)。
  3. Big hole required on PCB. Possible?
    → でっかい穴は outline で記入すれば、その通りにカットする。
  4. How to specify board outline
    → 外形に接するような銅箔は止めてくれ。
  5. Non-plated drills
    → メッキなしの穴はダメ。
  6. Silkscreen over surface that is intended to be blank
    → Solderable surfaces の上のシルクは消えるよ。

1. について。ITeadStudio が提供する cam を通すと、ガーバファイルの一つに .GML というのが出来る。 内容は Dimensionレイヤと Millingレイヤなので、2. や 3. と合わせ、確かにこれが milling指示のファイルである。 ... んだが、Gerber file requirement には含まれてないんだよな。

4. について。ITeadStudio の cam は Dimensionレイヤを銅箔にする。 このため、Dimensionレイヤと Topレイヤ(or Bottomレイヤ)が接するようなガーバは外形が混乱する ── のは分かる。 ただ EAGLE で描く場合は、ITeadStudio の DRC ファイルによって、外形から 10mil 内側までしか銅箔がこないようになっている筈だな。 自分で描いたのではないファイルでこその問題やね。
それと、ITeadStudio の指示は「どれか一つのガーバに外形が描かれていればよい」なので、 銅箔を指示するガーバファイル(.GTL, .GBL) には外形線を含める必要がない。 EAGLE 以外の人は基板端に絡むデザインルールがないのでこの問題はスルーされる。つまりカードエッジの銅箔指示して無事作成される。 多分この問題は気にしなくておけ。

5. について。ここで言及されているのはドリルワークがメッキ前の一行程のみということであって、 milling加工についてはふれられてない。文意的には(外形打抜き以外では) milling もメッキ前の一行程だけなのであろう。 つまり milling指示は必ず solderable surfaces の上にあることになるから、6. より、シルクになることはない。 ... いちおう milling をシルクで指示してもシルクと誤解されることはないことになってると。

今こうまとめてみると、外形はシルクで描くことになってるが、シルクで描くと本当にシルクの場合と区別つきそうもないのは .GML で送ってくれという話かな。発注時点では .GML が Gerber file requirement に入ってないことが悩みの種だった訳で .GML でいいなら 何の問題もないやね。.GML で送ってないから面倒になっただけで。

さて。USB-B コネクタのフットプリントとして今回使ったのは

から USB-B-1--H3.pac:
  1. Milling指示を 幅 0mil の Dimensionレイヤで描き、ガーバ上は .GTO, .GBO に含めた。つまりシルクとして指示した。
  2. 長穴の両端と中央に drill 指示。
  3. 溝幅は 1mm と狭い。コネクタを挿入する時、サイドの爪を少しばかり平らに押し潰すか何かしないと入らないので念のため。 1.5mm幅だとカチャッと嵌まるかわり嵌まったあとがちょっと緩い。
とした。このへんの構造は2/23 の項にて。 銅箔と solder stop に重なるシルクなのでシルクとして描かれることはもちろんない。

1. の指示のほうをスルーされたとして、2. の指示をそのまんま穴を開けてきたとしたら ... ドリル穴の近接が DRC エラーになるのでそのままあけることはないはずだが、 まあ、それはそれであんま困らんわね。ちょっとヤスリの手が入るくらいだ。

仕上がり:

基板の左下隅がちょいカケてるけど、11枚 x 4 = 44個所のコーナのうち、こうなってたのが一ヶ所。 梱包ではまんなかへんにあったやつなので、輸送で破壊されたわけではない。

ところで、上のほうに一辺だけ見える 0.5mmピッチの IC (SAM3U4CA) のレジスト、ピン間がすっぱり省略されてんね。 EzPCB はむしろ努力していた部類になるのだな。

Over 10cm

10cm を越えるサイズの基板を受け付けるようになったんね。 今回やった長穴加工も問題ないようなので、カッティングの問題を除けば、大概のケースで ITeadStudio (ないし FusionPCB) でええ。

ところで 10cm を越える場合、"Minimum slot 1mm*1mm" でなく "Minimum slot 6mm*6mm" になってんですが、 USBコネクタや DCジャックのような長穴加工ってダメっつーことですか〜 てのがちょい気がかり。
Fusion のほうは 10cm 越えても "Minimum slot 1mm*1mm" のままなんだけど。

... 5cm x 15cm の設定、もうちょっと早く言ってくれれば良かったのに。今回の基板の下半分、5x10cmちょうどなんだが、 ほんのわずか左右がきつかった。ほんとはあと 5mmくらい伸ばして発注したかった (← 5x15cm と 5x10cm の組で発注したということね。当時はあまり意味のある値段設定ではなかった)。

gerbv の fast/high quality オプション

ぜんぜん関係ない話。ガーバビューワの gerbv の描画オプション、これまで fast しか使ったことなかったんだが、
Fast High quality
で、右方の楕円パターン(Shape Offset のパッド)、どっちが実際に近い形状かっつーと fast のほうだったりするのはなんでやねん。

... て、gerbv 2.1.0 のバグかよ。2.5.0 だと直ってら。

予定

同時に注文した CY7C68013A のが大事 (digikey や mouserよりだいぶ安い) で、 この基板の製作優先順位は低い。左下の Atmel SAM3U4CA のとこ以外は当面塩漬け。

やー、壊れかけのアンプの代わりだったんだが、基板発注と前後して調子が戻りやがった。

References

ちょい前までは SAM3U について "ハイスピード USB とフラッシュROM を同居させた" と言えばよかったんだが STMicro がハイスピード USB I/F のっけてても PHY 外付けというやる気のない石(STM32F2/F4)出したので言い回しが面倒くなっている。


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